高市早苗氏 プレゼンテーション

1. 概要

自民党総裁選が近日行われることになり、今は、立候補者が出馬会見を行う時期にあるようである。俺は、政治など興味はないのだが、YouTubeで総裁選関連の動画を流し見していた際に、10分程度の高市氏の出馬前インタビューを視聴し、そのプレゼンテーション能力の高さに驚いた。そして、2021年9月8日、約2時間に渡る正式な出馬会見が行われたのだった。

出馬会見の内容がどんなに素晴らしくても、実際にそれを実行してくれるか、あるいは実行できる能力があるかは、また別の問題であるから、本記事では、政治や高市氏についてのあれこれは書かない(というか俺が知らないのだから書きようがない)。純粋に会見の内容、いわゆるプレゼンテーションという観点からの見解を述べることとする。

2. 詳細

2.1 政治への関心

政治に無関心な若者の代表である俺は、選挙に行ったことは、政権交代選挙となった2012年の1回だけである。これは、社会人になった記念に人生初選挙に行った、いわば記念投票である。どこに票を入れればよいか分からないので、連れて行ってくれた友人と同じところに入れた。この時初めて、自民党の正式名称が自由民主党だと知った。民主党との違いは、自由がついているかいないか、である。もっと違いが出るように名前つけろや、と思ったものである。

なぜ政治に関心が無いのか、今まで真面目に考えなかったが、この機会に言語化しておこう。俺が政治に無関心な主な理由は以下の3つである。

  1. 政治の良い/悪いをどう判断するのか分からない
  2. 誰が政治をしたところで、何が変わるというのか
  3. 俺が投票したところで、結果に影響があるのか

(1) について
理系の俺からすると、問題に取り組むにあたっては、正しい/間違っている、と明確に判断したいという思いがある。数学や物理であれば、これは容易にできる。誰も正解を知らない未解決問題であっても、その考え方の過程が正しいか、くらいは判断できる。しかし政治は、多くの場合そうではない。「正しい」結末としては、日本が未来に渡り繁栄し、脅かされるこのない状態を維持することだろう。その過程を問われる政治は、現況を踏まえた「適切な」判断を続けていかなければならない。場合によってはその判断の速度も、ただちに実施しなければならない。

すなわち、状況に応じた迅速な判断の連続、これが政治であると思っている。これが正しいかどうかを判断するためには、彼らと同じかそれ以上に物事を知ることが前提であるが、これほど膨大な、しかも多分野に渡る情報を、知ることができるのだろうか。そして、知った先には理解しなくては、彼らの判断の評価はできない。

彼らの実施した政策は、その一部は数年後、数十年後に結果が見えてくるのだろう。結果だけ見れば、正しかった/間違っていた、の判断は容易だろうが、それを過去、つまり全てが未知であった状態での判断としては、最良の/最悪の選択だったのかもしれない。終わってからの判断ではなく、その最中にある現在での判断を評価することは、とても難しい。

例えば、新型コロナウイルスワクチンの異物混入への対処についてこの記事で述べたが、こんな小さな事象でさえ、これだけ考えなければ、判断はできない。

(2) について
国民が政治に参加できる唯一の機会である選挙は、全く知らない他人あるいは政党を選ぶだけである。一体彼らの何を見て投票すればよいのだろうか。これは(1)とも同じ理由で、判断ができない。彼らが過去に実施してきた実績や、掲げている公約で判断するしかないのだろうが、当選後に彼らがそれを実行してくれるか、あるいは実行できる能力があるかは、また別の問題である。

そして、選挙の仕組みも複雑に見える。少なくとも俺は、比例選挙、小選挙、衆議院、参議院、党総裁選、これらの意味を理解していない。小学校や中学校の社会で習ったのだと思うが、30歳を超えた俺の頭の中には、何も残っていない。

そんなことを考えると、誰が政治をやっても俺には関係ないな、と思えてくるのである。

(3) について
俺の1票が影響あるのか、は誰しも考えたことはあるだろう。影響があるとはとても思えないが、例えば誰も投票しなかった場合、あるいは、票差が1票となる超接戦に持ち込んだ場合を考えると、俺の1票は意味がある。すなわち、非常に低い確率で意味はある。しかし、現実的にはほとんど意味はないといってよいだろう。意味のないことはしない、これが俺の生き方である。

2.2 きっかけ

じめじめと暗く腐った憂鬱な毎日を送り、YouTubeで時間つぶしをしていたときのこと、自民党総裁選に関する動画が増えてきていた。総裁選とはなにか、国民に選択権はあるのか、そんなことは知らないしどうでもよいのだが、流し見の中で、出馬しそうな一人として高市早苗氏のインタビューを見た。わずか10分程度のものであったが、俺を惹きつけるだけの言動があった。その後、2021年9月8日に正式出馬会見が行われた(図2.2-1)。約2時間に渡るものだったが、まるで映画を見るかのように、気づいたら全てを見終えていた。

これをきっかけに、俺が政治に関心を持つかは分からないが、きっかけなんて、なんでもいいじゃないか。

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図2.2-1:高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

2.3 何が良かったのか

2.2節で、「まるで映画を見るかのように、気づいたら全てを見終えていた。」と書いた。冒頭の掴みに始まり、国の使命、ひいては自身の覚悟を述べ、今そこにある危機としての新型コロナウイルス感染症への対処を含む、今後数十年先に渡る未来を見据えた政策案を示し、記者らの質問にもきちんと答え、最後のヤジに対しても冷静な対応を見せた。これはもはや、映画である。

出馬会見など、政治に興味のない俺が今までまともに見たことは無いが、この会見が、プレゼンテーションとして素晴らしいことに変わりはない。どこを切りとっても非の打ちどころが無いと思うが、特に印象に残ったシーンを以下に時系列で列挙する。

(0:28~)
冒頭に、感染症や重病、相次ぐ災害、また事故や犯罪によって大切なご家族を亡くされた皆様の深いお悲しみに思いを至し、心よりお悔やみを申し上げます。現在、闘病中、治療中の皆様の、一日も早いご回復をお祈り申し上げます。

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

自民党の総裁選は、報道/メディアの中心話題になりつつある。しかし、考えてみれば、この出馬会見を見る人は、健康な人だけではない。それどころではない人も少なくない。新型コロナウイルスもそうだし、それ以外にも災害や不慮の事故は常時発生しているのである。この言葉を聞き、新型コロナウイルスにも感染せず、災害や事故にも会っていない自分は、恵まれた存在なのだと、今一度思い知らされる。2.2節で「じめじめと暗く腐った憂鬱な毎日を送り」などと書いてしまったが、そんなことを言えるうちは、恵まれた環境にあるのである。

(0:56~)
また、コロナ禍にあって、医療提供や経済社会の活動維持のために、懸命に働き続けてくださっている、多くの方々のご貢献に対しまして、深く敬意を表し、感謝を申し上げます。

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

本Webページでは、新型コロナウイルスに関していくつかの記事で扱ってきた。しかしそれは、データに基づく客観的な分析が主であった。感染者数の増加がどうのこうの言ったところで、その裏では、懸命に働き、この社会を支える人々が存在しているのである。頭のどこかでは分かっていたが、これもまた彼女の言葉によって今一度気づかされる。

とくに医療現場は過酷な状態であると思われ、その仕事から逃げずに働いていることは、頭が下がる思いである。傍から見れば「仕事だからやって当然だ」などということもできるだろうが、こんな考えでは成り立たないだろう。俺が医療従事者ならとっくに仕事を放棄しているに違いない。「仕事だからやる」という資本主義のような考え方を超えて、自分の責務としてそれを遂行してくれる方々のおかげなのだろうと思う。

また、多くの企業が在宅ワークへ移行する中、どうしても在宅へ移行できない業種もある。特に社会インフラを担う企業、電気/ガス/水道/通信/交通 etc、我々の生活には無くてはならないものである。彼らが忠実に仕事を遂行してくれるおかげで、俺のような社会人が呑気に在宅ワークを実施したり、こういうWeb記事を書いたりするような日常が保証されるのである。

(1:14~)
私は、国の究極の使命は、国民の皆様の、生命と財産を守り抜くこと、領土/領海/領空/資源、これを守り抜くこと、そして国家の主権と名誉を守り抜くことだと考えております。
その使命を果たすために、私の全てを懸けて、働くことを、お誓い申し上げます。

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

さきほどの冒頭挨拶に見せた穏やかな表情からは一変し、強くはっきりした口調で述べている。彼女の考える国の使命、そしてそれを主導する立場になる覚悟が、ありありと伝わってくる。

会見が始まって2分と経たないが、俺の心はがっちりと掴まれていた。

(2:39~)
私は、日本を守るために、自然災害/感染症や難病/サイバー攻撃/食糧安全保障/経済安全保障や国防にかかる脅威など、様々なリスクの最小化に向けた対策強化に最優先で取り組みます。

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

今そこにある危機として新型コロナウイルスに目が行きがちだが、広い視点では、上記のようなリスクは常時存在している。そのための防衛は、考えておかなければならない。

(14:06~)
次の、大型国家プロジェクトと致しまして、小型核融合炉、これはウランとプルトニウムが必要ございません、高レベル放射性廃棄物が出ない、高効率発電設備ということで、いま世界中が競って研究開発を行い、また多くの実験炉も設立されております。
(中略)
もう一つの国家プロジェクトとしては、国産量子コンピュータの開発でございます。それから、合わせまして、量子技術イノベーション、これをしっかりと進めてまいります。量子暗号通信、量子計測、センシング、また量子マテリアル、量子シミュレーションなど、技術領域を支援していきます。
(中略)

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

まさかこのような会見で「核融合炉」や「量子」という言葉が出てくるとは思わなかった。これらを、この先数十年を見据えた際の重要技術と判断し、国力を注ぐようである。引用では省略したが、分かりやすい説明も述べている。
普通、政治家の言葉から出てくる科学技術用語には(笑)を付けずにはいられないのだが、彼女の言動を見るに、彼女自身がその技術の本質を理解しているように見える。

(17:36~)
必ずしも、すべての方々が、高等教育を思う存分受けられるという状況に、まだ至っておりません。ですから、フリーアクセスができる、教材クラウド、これをしっかりと作製して、様々な事情を抱えておられる方々の、学びの機会を増やして参ります。

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

俺は、高校受験に始まり、大学受験を経験し、修士まで学校に通った。勉強などしたくないと、いつも思っていたが、「勉強する機会を全て与えられてきた」という、恵まれた環境の下に育てられたことを忘れていた。機会を与えられながら、それを選択しなかったのなら話は別だが、様々な事情で、勉強したくてもその機会を与えられない人が存在することは事実である。自分が経験したことは当たり前だと思いがちだが、それは傲慢であり、また井の中の蛙である。

(21:27~)
そして、新型コロナウイルス感染症への対応だけではなくて、もっと死に至るまでの時間が短いエボラ出血熱などに対しても、相当強い警戒をしなければなりません。

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

今も世界のいくつかの地域では、深刻な感染症が蔓延しているのである。日本に入ってこない保証は、どこにもない。

(29:48~)
本日、NHKのカメラも入っているかと思うので、大変恐縮ではございますが、NHK改革を加速させていただきます。

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

こんなことも言及するのか。ぜひやってほしい。ついでに、テレビ等の受信機器が無いと伝えても、定期的に夜遅くの非常識な時間にピンポンしてくるアホの排除も求む。

(30:23~)
また、学校教育や社会教育の場で、卒業ですとか修了などの節目に必ず、社会制度教育を導入するということを提唱させていただきます。
(中略)
生活/育児/介護/障がい/進学 への支援策など、利用可能な施策の周知、これは徹底していかなければいけない、その場所が今なかなか無い、ということでございます。

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

現在の俺自身には該当しないものではあるが、自分がその状況に置かれると、確かに何も知らないかもしれない。どれだけ素晴らしい施策があろうと、知られていなければ、無いのと同じなのだ。

(36:03~)
福島第一原子力発電所事故によります、風評被害の払拭、これを急がなければなりません。現在におきましても、東北/北関東/南関東/信越、そしてまた東海地方に至るまで、広域にわたって、それも水産品だけじゃないです、農林水産物たくさんの種類の農林水産物に対して輸入制限措置、もしくは輸入禁止措置をかけている国/地域が残っております。なんとか、この、これらの地域に対して、制限解除の働きかけを、しっかりとしていく、外交の強化を行って参りたいと思います。

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

あの地震から10年半が経過している。彼女の言葉を受けて、またもや思い知らされる。俺の中では遠い記憶となっていたが、今なお被害は続いているのだ。どのような災害/不慮の事故も、自分自身や身近な人に被害が及ばない限り、その本当の悲しみは抱けず、時とともに忘れられていくのである。しかし、国家としては、忘れずに取り組んでいかねばならない。

(41:16~)
新たな戦争の対応というものが、これから出てくると思います。ゲームチェンジャーとなるのは、衛星/サイバー、そして電磁波、それから無人機、極超音速兵器でございます。
(中略)
一番怖いのが、衛星を破壊され、海底ケーブルを切断され、変電所をサイバー攻撃されてブラックアウトが起きたら、もう日本は、防衛ができませんので、特に衛星と海底ケーブルの防御に向けた方策について、集中的に検討をして実行をして参りたいと思います。

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

本当にあらゆるリスクを考えていることが分かる。このような事態はいくつかの映画の題材にもなっていて、有名どころだと「ダイ・ハード4.0」が挙げられるだろう。確率は小さいが、事態が起こった際の影響度は計り知れない。これは国家として考えなければならない事象である。

(46:58~)
日本の国というのは、今を生きている私たちだけの国ではございません。本当に長い長い歴史の中で、田畑を耕し、そして産業を興し、地域社会と伝統文化を育み、また、ときには、尊い命を懸けて、美しい国土や家族を守ってくださった、祖先たちの国でもございます。

そして、これから生まれてくる子供たちの国でもございます。一時代をお預かりしている私たちには、祖先から受け継いだ精神文化と、家中を守り美しく強く成長する国を、しっかりと作って、次の世代に、確かな未来を送る、この責任がございます。

私たちなら、必ずできると、思っております。私は、日本と日本人の力を信じています。日本をもっと良い国にするために、国民の皆様とともに、また自由民主党の力を結集して、ともに考えて行動して参ります。

時節柄、くれぐれも、皆さまお体をお大事にお過ごしくださいませ。皆様のご健勝をお祈り申し上げております。今日はこのような機会を賜り、誠にありがとうございました、よろしくお願い申し上げます。

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

これは彼女の会見の最後の言葉であるが、何かの小説を読んでいるかような綺麗な日本語と、柔和な雰囲気の中に時折見せる強い表情や意思と相まって、これが会見であるとか、総裁選の演説であるとか、そんなことはどうでもいいくらいに、俺の中に言葉が入ってきた。新型コロナウイルスにより、なんだかパッとしない暗い雰囲気で過ごしていたが、彼女の演説を聞き、希望が見えたような気がした。

2.4 報道者/記者たち

会見の後半は、質疑応答である。しかし、高市氏の才能あふれる高レベルな演説を前にすると、報道者/記者たちの質問の程度の低さが際立ってしまう。

というか、質問の内容以前に、以下のようなことを思った。

  • 一度に2個も3個も質問するのは普通なのか?
  • 質問が長すぎる、もっと端的に言うべきではないのか。
  • 「〇〇と合わせてお聞かせください」、そんな注文つける?
  • 話すスピードが速すぎて聞き取りにくい。

YouTubeで2倍速再生を試してほしいのだが、高市氏の演説ははっきり聞き取れるが、記者の質問はほとんど聞き取れない。また、「あの」「えー」「ま、その」などという不要な言葉が多い。

そして、質問の内容であるが、

  • それ、今聞く必要ある?
  • 寝てた? あなたの質問に対する答えは、さっきの演説で言及してたよ
  • 誤解を招くような引用は、報道者としてどうなのか

といった具合に、「質問しない方がマシ」とさえ言えるものもある。しかし、これらの質問に対しても、高市氏は敵対することなく、丁寧に対応している。ゲームでいうなら、オーバーキルである。

極めつけは、最後のヤジである。会見の時間が終了したのに大声で喚いているが、次のように窘められている。

(1:49:56~)
ヤジらないでください、お願いします。
私にとって、新たな出発でございますので、そこまでヤジり倒さないでください。

高市早苗前総務相 自民党総裁選出馬会見 @FNNプライムオンライン

中学生のイキったガキが先生に窘められるかの如く、まったく勝負になっていない。

2.5 他の出馬表明者たち

2021年9月12日現在、他に2人の出馬表明者がいる。高市氏の会見が素晴らしかったので、他の2人の会見も見ようとしたのだが、いずれも3分と見ていられなかった(図2.5-1, 図2.5-2)。校長先生の長い話を聞いているような感じで、全く言葉が入ってこない。会見だけで比較すれば、高市氏には遠く及ばない。

図2.5-1:わが国の民主主義を守っていきたい/岸田氏 総裁選出馬表明 @テレ東BIZ

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図2.5-2:河野氏 出馬表明会見 自民党総裁選 @FNNプライムオンライン

3. 終わりに

今まで全く興味の無かった政治の話題について記事を書いた。厳密にいえば、今も政治に興味があるわけではなく、高市早苗氏という人物に興味を持った。彼女の言動から推察するに、広範囲の知識を持ち、甘い読みはせず、最悪を考えてあらかじめ行動する、そんな人物なのだろう。新型コロナウイルスは喫緊の課題だが、それは日本に迫りくる危機の One of them なのだと、他にも対処すべき危機はたくさんあって、今から手を付けないと手遅れになるのだと、そう理解した。

会見の中で彼女が掲げた政策案は具体性があり、どれも素晴らしいと思うが、全て実現するには、途方もない労力と資金を要するだろう。そして、一つでも順序を間違えれば崩壊しかねない量であろう。
彼女の描いた未来は、「絵に描いた餅」か。彼女の今後の動向に注目したい。

今回、実は別の記事を書こうと思っていたが、この会見を見てから、1~2日、何も手に付かず、とうとうこの会見自体の記事を書いてしまった。

「才能に惚れる」
俺はこんな感情を、久しぶりに抱いていた。

俺には、彼女がこう宣言したように思える。

できる限りとか、精一杯とかではない、
あらゆる手段を以って、解決に臨む、と。

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